概要
甲状腺は、のどぼとけの下にある蝶々のような形の小さな臓器で、代謝をコントロールするホルモンを出している。 甲状腺の病気は大きく「機能亢進(ホルモンが多すぎる)」と「機能低下(ホルモンが少なすぎる)」に分かれる。 甲状腺機能亢進症の代表がバセドウ病で、動悸・体重減少・手の震えなどの症状が出る。 機能低下症の代表が橋本病で、疲れやすさ・寒がり・むくみ・体重増加が特徴。 日本人女性の約10人に1人は何らかの甲状腺の異常があるとされ、実はとても身近な病気。 多くの場合、適切な薬で症状をコントロールできるから安心してほしい。
最新のエビデンス
■ 潜在性甲状腺機能低下症の治療(2017年、NEJM - TRUST試験) 甲状腺ホルモンが少しだけ低い「潜在性甲状腺機能低下症」の高齢者737人に、甲状腺ホルモン補充をしたところ、症状の改善はプラセボと差がなかった。 TSH(甲状腺刺激ホルモン)が軽度に高い程度なら、必ずしも薬は必要ないかもしれない。 つまり、「数値がちょっと引っかかった」だけなら、すぐ薬を飲む必要はないこともあるということ。 ■ バセドウ病の治療選択 日本甲状腺学会のガイドラインでは、バセドウ病の治療は抗甲状腺薬・放射性ヨウ素治療・手術の3つが推奨されている。 日本では抗甲状腺薬(チアマゾールが第一選択)で治療を始めるのが主流で、一定の割合の患者が1.5〜2年の治療で寛解に至るが、再燃率は比較的高く寛解率は症例や追跡期間で変動する。 つまり、薬物療法が第一選択だが、再燃率が高い点に注意が必要で、効果不十分な場合はアイソトープ治療や手術も選択肢となる。 ■ 甲状腺結節の管理(ATAガイドライン(2015年)およびACR TI-RADS(2017年)に基づく甲状腺結節評価) 甲状腺にしこり(結節)が見つかった場合、超音波検査の見た目(エコーパターン)で悪性リスクを層別化するACR TI-RADSシステムが標準になった。 結節の95%以上は良性で、1cm未満の低リスク結節は経過観察で十分。 つまり、「しこりが見つかった」と言われても、多くは良性であり、リスク層別化(TI-RADSなど)に基づく適切な評価と必要時の穿刺吸引細胞診が重要ということ。
主な治療法・アプローチ
チアマゾール(メルカゾール)
バセドウ病の第一選択薬。甲状腺ホルモンの合成を抑える。通常1.5-2年ほど内服する。
レボチロキシン(チラーヂンS)
甲状腺機能低下症の標準治療。不足している甲状腺ホルモンを補充する。通常は長期服用。
放射性ヨウ素治療(アイソトープ治療)
バセドウ病で薬が効きにくい場合に使う。放射性ヨウ素のカプセルを飲んで甲状腺の働きを抑える。
無機ヨウ素(ヨウ化カリウム丸)
一時的に甲状腺ホルモンの分泌を抑える。手術前や急性期に使うことが多い。
よくある質問
甲状腺の病気は遺伝する?
甲状腺の薬を飲みながら妊娠できる?
昆布やワカメは食べていいの?
医師からのコメント
甲状腺の病気は見逃されやすいけど、血液検査1つで簡単にわかる。疲れやすさや体重の変化が続くときは、一度TSHを測ってみることをお勧めします。なお、治療の効果には個人差があります。最新のエビデンスに基づいて主治医と相談してください。
※本コンテンツはAIが生成し、医師が監修しています。個別の診断・治療の判断には必ず主治医にご相談ください。エビデンスは主要ガイドラインに基づいていますが、最新の知見と異なる場合があります。
この記事はAIによって作成され、医師(上原吉敬)の監修を受けています。引用されている臨床試験・ガイドラインの情報は、PubMedおよび各学会ガイドラインに基づいて検証されています。
最終レビュー: 2026-02-13