概要
PMS(月経前症候群)は、生理の3〜10日前からイライラ、気分の落ち込み、頭痛、むくみ、胸の張りなどが現れ、生理が始まると軽快する症状のこと。 重症型はPMDD(月経前不快気分障害)と呼ばれ、生活に深刻な支障をきたすことがある。 月経痛(生理痛)は正式には「月経困難症」といい、子宮の収縮に伴う下腹部痛や腰痛が主な症状。 日本人女性の約70〜80%が何らかの月経前症状を経験し(このうちPMSの診断基準を満たすのは約5〜10%)、約25%が日常生活に支障のある月経痛を経験している。 「生理だから仕方ない」と我慢している人が多いが、これは適切な治療で大きく改善できる症状。 低用量ピル(OCP/LEP)、鎮痛薬、SSRIなど、エビデンスのある治療法はしっかり存在する。
最新のエビデンス
■ Cochrane レビュー:PMSに対するSSRIの有効性(Marjoribanks et al., 2013年) PMS/PMDDに対するSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)31試験のメタ分析。 SSRIはプラセボと比較して、身体症状・精神症状ともに有意に改善。効果量は中程度〜大。 黄体期(排卵後から生理開始までの約2週間)のみの間欠投与(症状がある時期だけ飲む方法)でも有効性が確認されている。 つまり、PMS/PMDDの症状がつらい場合、SSRIは「毎日飲む」だけでなく「症状がある時期だけ飲む」方法も選べる。 ■ 低用量ピルと月経困難症のRCT(Harada et al., 2011年、Fertility and Sterility) 日本人女性を対象とした低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬(LEP)の第3相試験。 ドロスピレノン配合LEP(ヤーズ)が月経痛スコアを有意に改善。 生理の量も減り、月経に伴う日常生活の制限が大幅に軽減された。 つまり、低用量ピルは月経痛の治療薬として日本人でもしっかりエビデンスがある。 ■ NSAIDsと月経困難症のCochraneレビュー(Marjoribanks et al., 2015年) NSAIDs(イブプロフェン、ナプロキセンなど)の月経痛に対する効果を評価した80試験のメタ分析。 NSAIDsはプラセボ(偽薬)と比較して、痛みを有意に軽減。NSAIDsはプロスタグランジン(子宮を収縮させて痛みを起こす物質)の産生を抑えることで効果を発揮する。イブプロフェンとナプロキセンが最もエビデンスが豊富。 ただし長期使用や胃腸障害のリスクがあるため、月経期間中のみの短期使用が推奨される。 つまり、生理痛には市販の鎮痛薬も効果がしっかり証明されているが、毎月つらい場合は根本治療(ピルなど)を検討した方がいい。
主な治療法・アプローチ
低用量ピル/LEP(ヤーズ、ルナベルなど)
排卵を抑え、子宮内膜を薄く保つことで月経痛を軽減。PMSにも効果あり。月経困難症には保険適用。
イブプロフェン・ロキソプロフェン
NSAIDs(消炎鎮痛薬)。プロスタグランジンの産生を抑え、子宮の過剰な収縮を緩和。痛みが来る前に飲むのがコツ。
SSRI(パロキセチン、セルトラリンなど)
PMS/PMDDの精神症状(イライラ、気分の落ち込み)に有効。黄体期のみの間欠投与も可能。
ジエノゲスト(ディナゲスト)
子宮内膜症に伴う月経痛に使う黄体ホルモン製剤。排卵を抑え、子宮内膜の増殖を抑制する。
加味逍遙散(漢方薬)
PMSのイライラ、不安、のぼせなどに使われる代表的な漢方薬。保険適用あり。
当帰芍薬散(漢方薬)
冷え、むくみ、月経痛に使われる漢方薬。体力が中等度以下の人に向いている。
桂枝茯苓丸(漢方薬)
血の巡りを改善し、月経痛や月経不順に使われる漢方薬。体力が中等度以上の人に。
よくある質問
生理痛がひどいのは普通のこと?
低用量ピルは副作用が心配なんだけど…
PMSかPMDDか、どうやって見分けるの?
漢方薬はPMSや生理痛に効くの?
医師からのコメント
生理痛やPMSは「我慢するもの」じゃない。低用量ピルやSSRIなど、エビデンスのある治療法がたくさんある。毎月つらい思いをしているなら、まずは婦人科を受診しよう。監修者: 上原吉敬(医師)
※本コンテンツはAIが生成し、医師が監修しています。個別の診断・治療の判断には必ず主治医にご相談ください。エビデンスは主要ガイドラインに基づいていますが、最新の知見と異なる場合があります。
この記事はAIによって作成され、医師(上原吉敬)の監修を受けています。引用されている臨床試験・ガイドラインの情報は、PubMedおよび各学会ガイドラインに基づいて検証されています。
最終レビュー: 2026-02-16