概要
双極性障害(そうきょくせいしょうがい)は、気分が異常に高揚する「躁(そう)状態」と、気分が沈む「うつ状態」を繰り返す病気。 かつては「躁うつ病」と呼ばれていた。 日本での有病率は約0.4-0.7%(約50-90万人)と推定されていて、うつ病より少ないけど、見逃されやすい。 I型(本格的な躁状態がある)とII型(軽い躁=軽躁状態とうつが交互に来る)に分かれる。 特にII型は「ただのうつ病」と誤診されやすく、抗うつ薬だけで治療すると悪化することがある。 適切な診断と気分安定薬による治療で、多くの人が安定した生活を送れる。 再発予防と機能維持のためには、長期的な治療と生活管理がとても大切な病気です。
最新のエビデンス
■ BALANCE試験(2010年、Lancet) リチウムとバルプロ酸(デパケン)を比較した大規模試験。330人を追跡した結果、リチウムの方がバルプロ酸より再発予防効果が高かった。 リチウム+バルプロ酸の併用はリチウム単独と同程度の効果だった。 つまり、古くからある薬だけど、リチウムは今でも双極性障害治療の「ゴールドスタンダード」ということ。 ■ カリプラジンの双極性うつ病に対する効果(複数のプラセボ対照RCT) カリプラジン(第3世代抗精神病薬・D3受容体部分作動薬)は、双極I型障害のうつ状態に対するプラセボ対照試験で有効性が示されている。 従来の選択肢(クエチアピンなど)と比べて体重増加や代謝系への影響が少ない傾向が注目されている。 ただし、両者を直接比較した大規模RCTのエビデンスはまだ限定的。双極性うつの薬物選択肢が広がりつつあるということ。 ■ リチウムの自殺予防効果(2013年、BMJ メタ分析) リチウムを使用している双極性障害患者は、プラセボと比べて自殺と自殺関連行動のリスクが有意に低かった(ただしイベント数が少なく、推定値の不確実性は大きい)。 自殺予防効果については、リチウムで最も一貫したエビデンスが蓄積されている。 つまり、リチウムは気分を安定させるだけでなく、命を守る効果も期待できる重要な薬ということ。
主な治療法・アプローチ
リチウム(リーマス)
気分安定薬の基本。躁の予防にもうつの予防にも効く。血中濃度の定期的な測定が必要。自殺予防効果もある。
バルプロ酸(デパケン)
気分安定薬。躁状態の急性期と再発予防に使う。リチウムが使えない場合の選択肢。
ラモトリギン(ラミクタール)
主にうつ状態の再発予防に効果が高い気分安定薬。躁の予防効果は弱い。薬疹(皮膚の発疹)に注意してゆっくり増量する。
クエチアピン(セロクエル)
非定型抗精神病薬。双極性うつ病にも躁にも効く。眠気と体重増加に注意。
カリプラジン(海外名: Vraylar/Reagila)
第3世代抗精神病薬(D3受容体部分作動薬)。双極性うつ病への効果と代謝系副作用の少なさが注目されている。日本未承認。
よくある質問
双極性障害とうつ病は何が違うの?
リチウムの副作用が心配…
躁状態のとき、本人は気づけるの?
医師からのコメント
双極性障害は正しく診断されれば、薬でかなり安定します。「うつ」と思って受診したら実は双極性障害だった、というケースは多い。気分の波が大きいと感じたら、専門医に相談してほしいです。
※本コンテンツはAIが生成し、医師が監修しています。個別の診断・治療の判断には必ず主治医にご相談ください。エビデンスは主要ガイドラインに基づいていますが、最新の知見と異なる場合があります。
この記事はAIによって作成され、医師(上原吉敬)の監修を受けています。引用されている臨床試験・ガイドラインの情報は、PubMedおよび各学会ガイドラインに基づいて検証されています。
最終レビュー: 2026-02-13